【2311K001】 海をわたった「のらくろ」 戦前日中児童雑誌比較研究
実施日 | 2023/04/08 ~ 2023/07/22 | 曜日 | 土 |
時間 | 14:30~16:00 | 定員 | 20名 |
キャンパス | オンライン | 教室 | |
受講料 |
10,100円 | 単位 | 1 単位 |
講座の説明
今からちょうど100年前、中国(当時は中華民国)で児童雑誌が相次いで創刊されました。これらの児童雑誌は当時の児童の教育や豊かな心の涵養に大きな役割を果たしましたが、その内容は近代中国の切実な悩みとも深く関わっていました。創刊にあたって、実は日本の児童雑誌が大きな影響を与え、読み物や漫画が数多く転載されていたことはあまり知られていません。
本講座では、100年前の中国の児童雑誌を、同時期の日本の児童雑誌と比較しながら読み解きます。編集者たちは児童雑誌にどのような思いを託したか、なぜ『不思議の国のアリス』の翻訳が中国だけ遅れたのか、日本の人気漫画「のらくろ」の転載をいかに考えるべきか、日中児童雑誌は戦時中にどのような変貌を遂げ、また同じ戦争をそれぞれどう描いたか、等々の問題に迫っていきたいと思います。時には演習形式で、受講生の皆様にも色々な挿絵の解読にチャレンジしていただきます。
※中国語学習経験のない方でも大丈夫ですが、読めると一層楽しめます。
(資料に使われている漢字は旧字体[繁体字]です)
講座スケジュール
回 | 実施日 | 講座内容 | 担当講師 |
---|---|---|---|
1 | 2023/04/08(土) |
1840~1922年 「子供を救え!」──近代中国に児童雑誌が誕生するまで |
佐々木 睦 |
2 | 2023/06/03(土) |
1920年代 識字教育と国語改革──『不思議の国のアリス』中国語訳が遅れたわけ |
佐々木 睦 |
3 | 2023/07/01(土) |
1920~1930年代 海をわたった「のらくろ」──大戦前夜の日中漫画交流史 |
佐々木 睦 |
4 | 2023/07/22(土) |
1930~1940年代 日中児童雑誌に見る戦争の記憶 |
佐々木 睦 |
講師
佐々木 睦(ささき まこと)
東京都立大学人文社会学部 教授
【プロフィール】
岩手県出身。専門は中国文学。研究テーマは「中国人の想像力」で、神話・古典小説・図鑑・漫画などに関心を持つ。北海道大学大学院在学中に、四川大学(成都市)、中山大学(広州市)に留学。
