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東京都立大学オープンユニバーシティ

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【2311G102】 【高校生専用申込ページ】いま、「こころの問題」を考える ※第5回までは締め切りました。第6回以降のお申込はお電話ください。 〜専門家に何ができるか〜

電話注文のみ可

実施日 2023/04/26 ~ 2023/06/21 曜日
時間 18:30~20:00 定員 100名
キャンパス オンライン 教室
受講料
0円 (入会金不要) 単位 0 単位

講座の説明

※一般の方のお申込は終了しています

東京都立大学オープンユニバーシティでは、オンライン スペシャル講座を開講いたします。オンラインならではの特性を活かし、全国の様々な研究者や専門家が登壇し、ユニークかつ興味深い講座を提供します。
今回は、様々な環境下における「こころの問題」について考える8回シリーズの講座となります。専門家・研究者が様々な事例をもとに、当事者の気持ちに寄り添いながらも、原因や対応の可能性について考えます。

われわれは、今社会的にも不透明な時代になり、非常に不安定な状況に直面しています。
幼い子どもの虐待問題から、学校場面における不登校、さらには反社会的な様々な問題、そして大人の世界でも深刻な問題となっている、うつ、嗜癖、ひきこもりなど実に様々な問題が身近なこころの問題として直面させられています。そしてその背景に存在している、家族や夫婦の問題もまた時代を反映している問題でもあり、メディア等でも、様々な形で取り上げられています。最近注目されているカルト宗教の問題なども深刻な問題としてあります。
さらに職場や学校でのメンタルヘルス対応も重要です。ここで取り上げられるのはその一部かもしれませんが、それぞれの問題に、こころの専門家がどのように対応しているか、先駆的立場から取り組んでおられた専門家の先生方が、それぞれの立場からこころの支援の現状について、今という時代における「こころ」の支援について、長年の経験を踏まえたうえで、人々のこころの中にどのようなことが起きており、それに対して専門家として、何ができるか、語っていただきます。
本講座は8回シリーズの講座となり、「こころの問題」を中心に専門家 研究者8人による講義となりますが、講座全体のナビゲーターを東京都立大学大学教育センター 永井撤 特任教授が務めます。それぞれの専門家の先生と受講生の間を取り持って、より分かりやすい形でお話しを進めていただきます。
臨床心理学や精神医学などに興味がある高校生の皆さんにも参考になると思いますので、受講していただければ幸いです。

講座ナビゲーター
東京都立大学 特任教授 永井 撤

講座スケジュール

実施日 講座内容 担当講師
1 2023/04/26(水) はじめに︓不登校・ひきこもり
本講座の主旨を最初に解説し、コロナ禍になって急激に増加している不登校の実態と、なぜいま増加しているのか、その現状、⽀援について紹介します。さらに不登校のその後の在り方として、⽀援の困難さのあるひきこもりについて、筆者の経験を踏まえて取り上げ、考察してみます。
永井 撤
2 2023/05/10(水) 子どものトラウマとこころのケア
災害、戦争、事件・事故・犯罪・虐待など被害体験がトラウマ(trauma)となります。子ども時代のトラウマ体験は、その後の人生において身体的、⼼理的に影響を及ぼすため、子どものトラウマを早期に発⾒し、いかに介⼊をするかが重要な課題という点について考察します。
藤森 和美
3 2023/05/17(水) 認知⾏動療法を使ったこころの整え⽅︓うつ・不安を中⼼に
常識の精神療法とも⾔われる認知⾏動療法は私たちの⼼の知恵をまとめたもので、うつや不安の治療としても、誰もが自分らしく生きていくためにもいかせます。そのエッセンスをコントロール感覚、認知(コグニション)、コミュニケーションの3つのCを軸に話します。
大野 裕
4 2023/05/24(水) アディクション(依存症)とは
やめようとしてもやめられない、そんな⾏動の悪習慣のことをアディクションと呼びます。酒やタバコ(物質)だけでなく、近年はスマホのゲームやギャンブルなど⾏為のプロセスへの依存も⼤きな問題となっています。その仕組みや回復への取り組み、さらに親のアディクションが子どもに与える影響についてもお話しします。
信田 さよ子
5 2023/05/31(水) 「カルト」問題をめぐって
元首相襲撃という事件はメディアでも様々に取り上げられ、⼤きな政治問題にもなっています。
こうしたいわば「カルト」問題は昔から様々に論じられてきましたが、変に巻き込まれないようにするためにも、架空事例等交えつつ、具体的現実的な視点も⼤切にしながら考えてみたいと思います。
平野 学
6 2023/06/07(水) 森田療法を活かし不安と付き合う︓対⼈不安、強迫的な不安を中⼼に
不安は人が生きる上で生じるものですが、人はそれを取り除こうとすることで不安にとらわれてしまいます。そこで不安を「あるがまま」にするという⽇本で生まれた森田療法の考え方がヒントになります。多くの人が抱える対人不安、強迫的な不安を中⼼に不安との付き合い方についてお話します。
塩路 理恵子
7 2023/06/14(水) 若者の⾃殺問題
若者の自殺は中⾼年層と⽐べて発生頻度はとても低いものの、近年増加傾向にあります。若者の自殺の実態およびその背景要因についてこれまでわかっていることを整理しつつ、国内外で取り組まれている若者を対象とした自殺予防の活動について解説します。
勝又 陽太郎
8 2023/06/21(水) ポジティブに取り組む 働く⼈のメンタルヘルス
働く人のメンタルヘルスというと、不調や休職といったキーワードが思い浮かぶかもしれませんが、近年は、人がいきいきと働くこと(ポジティブメンタルヘルス)にも注目が集まっています。
やりがいを感じながら、夢中になって働くためのヒントをお話します。
関屋 裕希

備考

本講座に関係する著作・出演
『実践から学んだ心理臨床』永井 撤 著(人文書院)
『学校トラウマの実際と対応』藤森 和美 著(誠信書房)
『「うつ」を治す』大野 裕 著(PHP新書)
『アダルト・チルドレン』信田 さよ子 著(学芸みらい社)
『大学のカルト対策』平野 学 共著(北海道大学出版会)
『女性のうつ病ガイドブック』塩路 理恵子 共著(金剛出版)
『学校における自殺予防プログラムGRIP』勝又 陽太郎 編(新曜社)
『感情の問題地図』関屋 裕希 著(技術評論社)


※高校生の参加は無料です。8回シリーズの講座ですが、高校生は1回だけでの参加も可能です。

※アーカイブ(録画)視聴も可能です。

講師

永井 撤(ながい とおる)
東京都立大学 大学教育センター 特任教授、文学博士・臨床心理士

【プロフィール】
文学博士、臨床心理士。
横浜国立大学教育学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究博士課程単位取得退学。
都立大学人文学部助手、助教授、教授、首都大学教授、心理相談室室長を経て東京都立大学特任教授。
主な著書に「対人恐怖の心理」(サイエンス社)、「不登校の心理」(サイエンス社)、「子どもがつまずく時」(ブレーン出版)、「心理面接の方法」(新曜社)など。
川崎市子ども家庭センター・横浜市青少年相談センター・都内区立教育相談室(練馬・新宿・品川・江戸川他)スーパーヴァイザー、横浜市いじめ問題調査委員会委員など。

永井 撤

藤森 和美(ふじもり かずみ)
武蔵野大学 人間科学部 教授、博士(人間科学)、公認心理師・臨床心理士

大野 裕(おおの ゆたか)
一般社団法人 認知行動療法研修開発センター 理事長、医学博士・精神科医

信田 さよ子(のぶた さよこ)
原宿カウンセリングセンター 顧問、日本公認心理師協会会長、公認心理師・臨床心理士

平野 学(ひらの まなぶ)
平野カウンセリングオフィス 代表、元慶應義塾大学学生相談室カウンセラー、公認心理師・臨床心理士

塩路 理恵子(しおじ りえこ)
東京都立大学 健康福祉学部 教授、博士(医学)・精神科医

【プロフィール】
精神科医師です。不安症(社交不安症(対人恐怖)・強迫症・パニック症など)、慢性の抑うつなどを中心に臨床を行なってきました。日本で発症・発展した森田療法を中心とした精神療法が専門です。女性に特有の不安やうつについてお話しし、ご一緒に考えていきたいと思います。

勝又 陽太郎(かつまた ようたろう)
東京都立大学 人文社会学部 准教授、博士(心理学)・臨床心理士

関屋 裕希(せきや ゆき)
東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 客員研究員、博士(心理学)・公認心理師・臨床心理士

【プロフィール】
専門は産業精神保健(職場のメンタルヘルス)。産業精神保健に関する研究活動をするかたわら、業種を問わず、メンタルヘルス対策・制度の設計、組織開発・組織活性化ワークショップ、経営層、管理職、従業員、それぞれの層に向けたメンタルヘルスに関する講演・執筆を行う。著書に『感情の問題地図』(技術評論社)など。

講師Webサイト:http://sekiyayuki.mystrikingly.com/

関屋 裕希

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