コンテンツ内容へ移動

東京都立大学オープンユニバーシティ

コンテンツの開始

【2221G101】 「笑い」を考える ──なぜ笑うのか・何が笑えるのか

受講申込

実施日 2022/07/23 ~ 2022/09/22 曜日 木,土
時間 7月23日(土):10:30~12:00
9月22日(木):18:30~20:00
上記以外は14:00~15:30
定員 80名
キャンパス オンライン 教室
受講料
16,000円 単位 2 単位

講座の説明

「笑い」を考える
──なぜ笑うのか・何が笑えるのか

東京都立大学オープンユニバーシティでは、オンライン スペシャル講座を開講いたします。オンラインならではの特性を活かし、全国の様々な研究者や専門家が登壇し、ユニークかつ興味深い講座を提供します。
今回は、『「笑い」を考える~なぜ笑うのか・何が笑えるのか~』をテーマに、9回のシリーズ講義をお届けします。厳しい環境が続く今、敢えて人間にとって重要な行為の一つである「笑い」について考えます。

「笑う」と言う行為は、人間に与えられた能力の中でも、最も幸福感が漂い、かつ人々・社会・世界のコミュニケーションを円滑にする表現の一つではないでしょうか。一方で「冷笑」「嘲笑」「愛想笑い」「苦笑い」や誤魔化しの笑いなどの表現としての「笑い」があるのも事実であり、それもコミュニケーション手段の一つではあります。
新型コロナや環境問題、民族紛争など混迷を深める世界、日本においても不幸な事件が頻発し、30~55歳の男女の6割が生きづらいと感じているという調査結果もあります。不透明な社会や未来に対し、多くの人々が「閉塞感」を感じているのです。このような状況下だからこそ、人間に与えられた能力の一つである『笑い』という行為の本質、
ひいては笑いがもたらす効用や、笑いを生み出す作用など『笑いの力』について様々な視点から考察してみたいと思います。本講座では「笑い」を思想史・文学史、あるいは脳科学の視点で考えると共に、人間関係の中での「笑い」の発生や、それがもたらす効果・効能、言語や地域に根差した笑いの文化、さらには日々ビジネス(芸)として「笑い」を提供する人々の着想や行動、笑いを生み出すがための様々な苦労などについても紹介します。特に「笑い」を創出する際の表現の在り方や限界、受け止める側の感情の持ち方や評価などについても考えたいと思います。
登壇する講師陣は「笑い」を研究テーマとする専門家をはじめ、哲学、社会学、言語学、演劇、コミュニケーションの研究者、実際に笑いを演ずる立場の講師も含め多士済々です。
講座ナビゲーターは、オープンユニバーシティ「落語で歩く江戸・東京」講座でおなじみの落語家(東京都立大学OB)立川寸志氏が務めます。

講座スケジュール

実施日 講座内容 担当講師
1 2022/07/23(土) 笑いとは何か──思想と文学の知見から
笑いは人間関係を円滑にするため、あるいは逆に、相手を批判するために必要不可欠なもの。「動物は笑わない、人間だけが笑う」と言われるが、人間にとって笑いは、心理的・生理的現象であり、社会的・教育的行為である。思想と文学の知見から笑いとは何かを考える。
西山 雄二
2 2022/07/30(土) 笑いと脳──反応から効果まで
笑いには、うれしいとかおかしいといったときにでる「本能的な笑い」と意識的につくられる「社会的な笑い」がある。同じ笑いであっても、それらの笑いを引き起こすメカニズムは異なっている。本講座では、笑いの反応と効果について脳科学の視点から解説し、「笑い」の意味について考える。
北 一郎
3 2022/08/06(土) 笑いの四段階──じゃれ遊び、滑稽、ジョーク、ユーモア
子供のじゃれ遊びから、高次のユーモアまで、笑いは極めて多様である。本講では、笑いの四段階モデル(雨宮,2016)にもとづき、0.笑っているときの身体状態の観察から初めて、1.じゃれ遊び、2.滑稽、3.機知、4.高次のユーモアについて、笑いの仕組みを概観する。
雨宮 俊彦
4 2022/08/20(土) 笑いの起源と進化──ヒトもチンパンジーも笑う
笑うのはヒトだけだとかつては考えられていたが、ヒトにもっとも近い動物であるチンパンジーもくすぐり遊びなどをして笑い声をあげる。チンパンジーの笑いにはどのような意味があるのだろうか?チンパンジーの笑いとの比較から、ヒトの笑いの特徴と笑いの進化について考える。
松阪 崇久
5 2022/08/27(土) 笑いのメカニズム──漫才テキスト分析
笑いのツボは人それぞれと言われるのに、話芸/笑芸では大勢の人が同時に笑う箇所がある。大勢の人の笑いのツボを同時に刺激する技術がそこにある。その技術がどこにあるのか、言語学の知見を用い、具体例として主に漫才の台本のテキスト分析を行ってその方策を探る。
サンキュー タツオ
6 2022/09/03(土) 障害者と笑い──笑いの社会性
「障害」というテーマは、笑いのジャンルからしばしば排除されてきた。そこには「障害」と「笑い」を不相応なものとみなす社会の態度が垣間見えるが、翻せばそれは、笑いという事象が社会の価値規範と密接にかかわることを示している。「障害者と笑い」の関係を探ることで、笑いの社会性について考えていく。
塙 幸枝
7 2022/09/10(土) 笑いのミーム──劇場からSNSの「演劇社会」へ
スマホの普及とともに新たな「演劇社会」が到来したとされる今、あなたは、どこで笑いますか? 笑いというパフォーマンスカルチャーは、どのような場所で受け継がれ、進化してきたのでしょう。ギリシア喜劇からオンライン演劇へと至る「笑いのミーム(文化的意伝子)」について考えます。
和久田 賴男
8 2022/09/17(土) 笑いという「武器」を手にして──権威を、気にくわないやつを笑いとばすために
しかしながら、いまの時代では「誰も傷つけない笑い」というかけ声が主流だ。もちろん様々な意味における「差別」は許されない。けれど、笑ってやりたい<やつ>や<もの><こと>がある。怒るのもいいだろう。毒のある笑いはもっと武器としてすぐれている。テクニックが必要だ。へたな笑いは逆に攻撃するべきだ。
宮沢 章夫
9 2022/09/22(木) 笑いの継承──落語における稽古とアジャスト
落語には古典芸能と大衆芸能の両面があります。先の世代から後の世代へ引き継がれるものと、時代に合わせて変化するもの――落語の笑いがどのように構成・継承されるのか、「稽古」をキーワードに考えます。都内の寄席会場・お江戸上野広小路亭から配信。落語一席の実演あり。
立川 寸志

備考

※高校生は専用ページからお申し込みください。

※高校生の参加は無料です。9回シリーズの講座ですが、高校生は1回だけでの参加も可能です。
※アーカイブ配信(録画)も視聴できます。

講師

西山 雄二(にしやま ゆうじ)
東京都立大学人文社会学部 教授

【プロフィール】
専門はフランス現代思想。主な著作に、『異議申し立てとしての文学──モーリス・ブランショにおける孤独、友愛、共同性』(御茶の水書房)、『哲学への権利』(勁草書房)、『カタストロフィと人文学』(勁草書房)、翻訳に、ジャック・デリダ『条件なき大学』(月曜社)、など。

西山 雄二

北 一郎(きた いちろう)
東京都立大学大学教育センター 教授

【プロフィール】
博士(医学)。専門分野は行動神経科学、運動生理学。環境要因や運動時のストレス反応の脳内メカニズムを調べながら、心と体の健康について研究を行っている。学生時代は国体選手としても活躍。

北 一郎

雨宮 俊彦(あめみや としひこ)
関西大学社会学部 教授、日本笑い学会 理事

松阪 崇久(まつさか たかひさ)
関西学院大学教育学部 准教授、日本笑い学会 副会長

サンキュー タツオ(さんきゅー たつお)
早稲田大学・一橋大学 非常勤講師、日本語学者、漫才師(米粒写経)

塙 幸枝(ばん ゆきえ)
成城大学文芸学部・共通教育研究センター 専任講師

和久田 賴男(わくた としお)
早稲田大学文化構想学部 非常勤講師、白水社編集者

宮沢 章夫(みやざわ あきお)
早稲田大学 文化構想学部 教授、劇作家

立川 寸志(たてかわ すんし)
落語家、東京都立大学OB

【プロフィール】
1967年、東京都立川市生まれ。東京都立大学人文学部史学専攻(日本近世史)を卒業。出版社勤務を経て2011年8月44歳で立川談四楼に入門。2015年3月二ツ目昇進。第16回、第18回、および第20回さがみはら若手落語家選手権ファイナリスト。2017年、渋谷らくご賞《たのしみな二つ目賞》受賞。キャッチフレーズは「遅れて来た落語少年」。

※写真撮影/久門易

立川 寸志

受講申込

<<講座一覧に戻る