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東京都立大学オープンユニバーシティ

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【2121G101】 食 × 文化 人間にとって食べるとはどういうことか

受講申込

実施日 2021/07/16 ~ 2021/09/11 曜日 木,金,土
時間 13:30〜15:00、18:30〜20:00 定員 60名
キャンパス オンライン 教室
受講料
16,000円 単位 2 単位

講座の説明

東京都立大学オープンユニバーシティでは、オンライン スペシャル講座を開講しています。オンラインならではの特性を活かし、全国の様々な研究者や専門家が登壇し、ユニークかつ興味深い講座を提供します。
今回は『食 × 文化』をテーマに、8回シリーズの講義をお届けします。3ヶ月に渡る長期の講座ですが、食材や調理に関する研究から食育、海外の食など様々な食文化を紹介、皆様に楽しく学んでいただければ幸いです。

人間にとって食べるという行為は、生命を維持するためには不可欠のものです。しかしながら人間は、糧(栄養)としての食はもとより、知性をふるって味覚・嗅覚・視覚を含めた食文化にまで昇華させてきました。食文化とは「どのような素材を、どのように料理して食べるかという食物、食事に関する各民族、各地域に固有の特色を総称して言うもので、食器類の特徴や食事の作法までをも含む」と定義される場合もあります。
平成25年には和食が世界無形文化遺産に登録されましたが、和食の4つの特徴を ①「多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重」 ②「健康的な食生活を支える栄養バランス」 ③「自然の美しさや季節の移ろい表現」 ④「正月などの年中行事との密接な関り」としています。
本講座では「食 × 文化」と題し、食と人々との関りを様々な視点から紹介します。8回シリーズですので内容は限定的ではありますが、多くの方々に興味を持っていただけるようなユニークで専門的な研究をとりあげました。
前半は縄文期の食から始まり、人間にとっての肉食、日本における米そのものの歴史や和食、また江戸の食の一端を落語と解説で紹介します。次いで、食と健康という視点で最新の栄養学や、日本ではなじみ深い給食の歴史を取りあげます。後半の二つの講座では、日本から少し離れて「食」というものを考えてみます。まずは日本でも知られてきたジョージアの食文化ですが、それはシルクロードを通じてアジアの影響を受けると共に、西にヨーロッパ、南に中東、北にロシアという地域特性もあり、極めてユニークな食文化を形成しています。最後は、「食」を中心としたビジネス、特に食と観光という観点から、コロナ後のフードツーリズムや地域振興のための資源としての「食×文化」の未来を考えます。本講座で、食の魅力を堪能していただければ幸いです。十分にお楽しみ下さい

講座スケジュール

実施日 講座内容 担当講師
1 2021/07/16(金) 18:30~20:00 縄文人は何を食べたのか︖
縄⽂時代の⼈々は動物や堅果類、⿂介類を食べていたと⾔われてきました。しかしながら、⼈骨の理化学的研究や⼟器についた植物の種実の圧痕の研究からは、非常に多様な食料が利⽤されていたことが判ってきました。今回は縄⽂時代の「食」の多様性について、最新の研究成果をお話しします。
山田 康弘
2 2021/07/24(土) 13:30~15:00 人間にとっての肉食
⼈間はどのように⾁を食べてきたのかを⼈類史と現代⽂明の視座から解説します。そこには⽣態学的な適応と社会⽂化的な適応という2つの背景があることが明らかになるでしょう。
野林 厚志
3 2021/07/31(土) 13:30~15:00 米の⽇本史
⽇本⼈にとって特別な食・コメ。そもそも稲はどこから⽇本列島にやってきたのか、最初の⽔田は誰がつくったのか。さらに和菓子や酒づくりなど⽶食⽂化が花開いた近代、軍事物資となった近代を経て現代まで、歴史・農学・⽂化という重層的視点で「⽶」について考えます。
佐藤 洋一郎
4 2021/08/06(金) 18:30~20:00 落語にみる江⼾の食〜⽇本橋⿂河岸の噺〜落語実演と解説
講座の半ばでちょっと⼀服、落語で息抜きをどうぞ。江⼾後期に始まった⼤衆芸能・落語には、当時の「食」の有様が数多く描かれています。お馴染みの『目⿊の秋⼑⿂』を⼀席実演。当時の「食」の中⼼地・⽇本橋⿂河岸を軸に、浮世絵や江⼾切絵図なども⾒ながら、落語で江⼾グルメ散歩を楽しみます。
◎落語講座【2121T020】「落語で歩く江戸・東京~美味しい噺、ごちそうさま~」にもご注目!
立川 寸志
5 2021/08/21(土) 13:30~15:00 食文化と⽇本人の遺伝子
⽇本の気候や⼟壌に適した「⽶」を中⼼とした食⽂化は、⻑い時間をかけて⽇本⼈の遺伝子や腸内細菌叢に影響を与えてきました。急速な食の欧⽶化と遺伝的体質や腸内細菌叢とのミスマッチが様々な⽣活習慣病の原因になると考えられています。食⽂化と遺伝子の関係について解説します。
篠田 粧子
6 2021/08/26(木) 18:30~20:00 給食の歴史
小中学校で毎⽇のように口にしてきた給食。楽しかったという⼈も、苦痛の時間だったという⼈もいます。子どもの味覚に対する権⼒⾏使の側⾯と、未来へ命をつなぎ新しい教育を模索する側⾯。貧困、災害、運動、教育、世界という五つの視角から給食の歴史に迫り、今後の可能性を探ります。
藤原 辰史
7 2021/09/04(土) 13:30~15:00 ジョージアの食と文化
ジョージア(グルジア)は遊牧と農耕の⽂化圏が交わり、東⻄⽂明が重なり合う場所です。様々な⽂化の源流がこの地で⽣まれ、ワインの起源もジョージアといわれています。⻑寿の⾥であり、シュクメルリなど料理も注目されています。個性に富んだジョージアの食と⽂化の秘密を歴史とともに考えます。
前田 弘毅
8 2021/09/11(土) 13:30~15:00 観光資源としての「食×文化」の未来
「食」は、⽣きていくために必要不可⽋なものであり、⼀方で好奇⼼をかきたてる娯楽でもあります。
世界を⾒わたすと、その⼟地ならではの食⽂化が、ここかしこで息づいています。コロナ禍で観光・飲食は⼤きな打撃を受けましたが、「食⽂化」は⼤切な資産です。コロナ後の「食 × ⽂化」の未来について考えます。
菊地 俊夫

備考

本講座に関係する著作
『縄文時代の歴史』山田 康弘 著作、『縄文時代の不思議と謎』山田 康弘 著作、『肉食行為の研究』野林 厚志 編著、『米の日本史』佐藤 洋一郎 著作、『食の多様性』佐藤 洋一郎 著作、『最新 基礎栄養学』篠田 粧子 編著、『給食の歴史』藤原 辰史 著作、『食べるとはどういうことか』藤原 辰史 著作、『グルジア現代史』前田 弘毅 著作、『フードツーリズムのすすめ』菊地 俊夫 著作

※高校生の参加は無料です。8回シリーズの講座ですが、高校生は1回だけでの参加も可能です。

講師

山田 康弘(やまだ やすひろ)
東京都立大学人文社会学部 教授

【プロフィール】
1967年東京都生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科中退。博士(文学)。熊本大学助手、土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム学芸員、島根大学教授、国立歴史民俗博物館教授を経て、現在は東京都立大学人文社会学部教授。専門は先史学。著書に『人骨出土例にみる縄文の墓制と社会』(同成社)、『老人と子供の考古学』(吉川弘文館)、『つくられた縄文時代』(新潮選書)、『縄文人の死生観』(角川ソフィア文庫)、『縄文人がぼくの家にやってきたら!?』(実業之日本社)、『縄文時代の歴史』(講談社現代新書)がある。

山田 康弘

野林 厚志(のばやし あつし)
国立民族学博物館学術資源研究開発センター 教授、総合研究大学院大学 教授

佐藤 洋一郎(さとう よういちろう)
京都府立大学 教授、和食文化学会 初代会長

立川 寸志(たてかわ すんし)
落語家

【プロフィール】
東京都立川市生まれ。東京都立大学人文学部史学専攻(日本近世史)を卒業。出版社勤務を経て2011年8月44歳で立川談四楼に入門。2015年3月二ツ目昇進。第16回、第18回、および第20回さがみはら若手落語家選手権ファイナリスト。2017年、渋谷らくご賞《たのしみな二つ目賞》受賞。キャッチフレーズは「遅れて来た落語少年」。

※写真撮影/久門易

立川 寸志

篠田 粧子(しのだ しょうこ)
東京都立大学特任教授

【プロフィール】
元首都大学東京教授。
専門は栄養生化学。消化管における栄養素吸収のメカニズムについて、生体および遺伝子レベルで研究している。米国の大学に留学し栄養学を学んだ経験と、その大学寮の食事で大量に体重が増加した経験から、日本型食生活が世界に誇れるものであると実感し、食生活改善の啓蒙活動にも力を注いでいる。

篠田 粧子

藤原 辰史(ふじはら たつし)
京都大学人文科学研究所 准教授

前田 弘毅(まえだ ひろたけ)
東京都立大学人文社会学部人文学科 歴史学・考古学教室 教授

【プロフィール】
東京生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒、同大学人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。在学中にグルジア東洋学研究所に留学。北海道大学スラブ研究センター、大阪大学世界言語研究センター勤務を経て2010年より現職。専門はイラン・グルジア史、コーカサス地域研究。著書として『イスラーム世界における奴隷軍人とその実像』(明石書店)、『グルジア現代史』(東洋書店)などがある。

菊地 俊夫(きくち としお)
東京都立大学大学教育センター 特任教授

【プロフィール】
東京都立大学都市環境学部 名誉教授、大学教育センター 特任教授。 理学博士
専門は地理学(農業・農村地理学、観光地理学)、および自然ツーリズム学。
著書は、『Tokyo as a Global City』Springer、『ツーリズムの地理学』二宮書店、『自然ツーリズム学』朝倉書店、『文化ツーリズム学』朝倉書店、および『フードツーリズム学』フレグランスジャーナル社など多数。

菊地 俊夫

受講申込

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